ハディースとは ?

ハディースの文字通りの意味は、口から出された単語、言葉とか話をさすアラビア語ですが、イスラーム教では、イスラームの聖なる預言者ムハンマド(彼にアッラーの平安あれ)の言葉や行動あるいは預言者が認めた行為をさす専門用語です。言い換えますと、ムハンマド預言者(彼にアッラーの平安あれ)の言葉、行動または預言者ムハンマド(彼にアッラーの平安あれ)によって容認されたことが一般的にはハディースと呼ばれています。場合によっては、聖なる預言者の後継者達や弟子達の言葉もハディースのなかに含まれています。なぜなら、その言葉も預言者から教えられた知識に基づいているからなのです。ムハンマド預言者(彼にアッラーの平安あれ)が生きている間に、弟子達が自分の意思で書いたものもありますが、実際ハディースの編纂は預言者がなくなった直後に組織的なレベルで開始され、数百年間引き続けられました。

この期間にそれらのうちで最も信頼され、最も価値ある6冊も編纂されました。この貴重な6冊の書名はブハリ、ムスリム、テルマズィ、アブダウト、ナサイ、イブネマジャと呼ばれ、これらを総称してセハ・シッタといわれています。イマム・マリクが編纂したモアッタも著名な本のひとつです。

聖なる預言者の弟子たちはハディースを伝承し、伝達し、記録するときに、引用を間違いないように、また、預言者の言葉とアッラー (神様)の純粋な言葉を記録した聖クルアーンの原典とを混同しないように最大の注意をはらいました。聖クルアーンはイスラーム教の根本原則として最高の地位を占めるものですが、ハディースはクルアーンの完璧な解釈として、イスラームの詳細を理解するために、重要な役割を果たしています。またイスラームの法律では聖クルアーンの不可欠な説明としてハディースが役立っています。