平和の宗教

私は平和を希求する全ての人々に、イスラームだけが個人的、社会的、経済的、国家的、にあらゆる面、あらゆるレベルにおいて平和を保障する宗教だという喜ばしい知らせを伝えたい。イスラームだけが「平和」という文義通りの名に値する。そしてムスリムとなる人は、その人自身が安全な非難所へ入るということのみならず、他の人々にも安全を保障し、不公平や分裂をもたらすおそれのあるどんな行動もとらなくなる。聖なる預言者ムハンマド(彼にアッラーの平安あれ)は、その言動が他人にいささかの危害も及ぼせさない者こそがムスリムであると言った。イスラームは人々の間に平和を命ずるだけではなく、人とその創造主との間にも平和を命じている。それは、一人のムスリムの言動によって他の人々が傷ついたりすることがないように、というばかりではなく、同様に、彼自身が度外れた振舞いの結果の報いとしての神の憤りや叱責からのがれるためでもある。このようにして一人のムスリムの平和はこの世で得られ、なおも死後の世界へもひきつがれてゆくのである。

イスラームの教えは、もしも世界の国々の人々がこれに従うならば、闘争と破壊から彼等を完全に護ることのできるものである。イスラームは生きた信仰であって、はるか昔からと同じ水準で人を神との関係に正しく置くことができると語っている。イスラームは啓示や神との交わりを過去のものとは考えない。預言者ノアやアブラハム、モーゼ、イエス、そしてこれらの人々にもまして聖なる預言者ムハンマド(彼にアッラーの平安あれ)が経験した、精神的な喜悦をたどる道は、今日なお、神とのより近い親交を願う人々の前に開かれ、彼等を招いているとイスラームは信じている。