IS(イスラーム国)の世界に対する危険性

平和シンポジウム2014(ロンドンにて)

世界アハマディア・ムスリム協会の現最高指導者、ミルザ・マスルール・アハマド師のIS(イスラーム国)についての基調講演

IS(イスラム国)は「世界を征服する」野望を抱いていると言い、それは単に「願望」に過ぎないのだが、もしIS(イスラーム国)のそうした動きを「阻止」できなければ、世界に計り知れない破壊がもたらされるだろうと言った。

ミズラ・マスルール・アハマド師は言う。

過激派グループによって引き起こされる苦しみや破壊がどれほどのものか考えてみてください。この過激派グループには、不満や不安を抱き世界各地からこの不当な理由のために自らの命を捨てる覚悟を持って多くの人々が集まって来ているのです。特に明らかなことは、このISのグループは単に自らの命を捨てる覚悟がある者だけでなく、近代的な武器で重装備しているのです。実際、彼らがやがて核兵器に手を染めることは間違いありません。

ミズラ・マスルール・アハマド師は言う。

どんな状況の下でも他の人にイスラームを受け入れるよう強要する事は決して許されません。もちろんどんな宗教であっても許されません。全ての人は自由に信じ、また信じないのも自由です。だから、聖なる預言者(彼に平和あれ)は、イスラームの教義を伝えることだけが許されるのであってそれ以上のことは何もないのです。だから、どうして今日のいわゆるイスラームのリーダーと称する人達がこの範囲を超え、自分たちはイスラームの聖なる預言者よりもっと力、権威または権利があると考えるのでしょうか。

ミズラ・マスルール・アハマド師は言う。

私はここに、残虐非道な過激派グループの行動を基にイスラーム教は暴力の宗教だという人達や組織にお聞きしたいと思います。それらの過激派グループが長期にわたって過激活動を続けられる金銭上の援助をどうやって得る事が出来るのか考えてみて欲しいと思います。どうやって彼らはそのような近代的な武器を手に入れる事が出来るのでしょうか。彼らは武器の企業や製造工場を持っているのでしょうか。彼らがある特定な勢力の支持を得て、助けを受けている事は明白です。石油でお金がある国から直接支援を受けているか、他の大国から密かに援助を受けているかも知れません。

ミズラ・マスルール・アハマド師は続けて

それらのグループに資金を提供する事が一番の問題です。というのもそうした資金によって彼らは弱い立場の個人やグループを餌食にすることが出来るからです。ですから緊急にそうした資金の提供を阻む為に何かしなければなりません。西洋諸国も、この戦争が現実的かつ直接的に自分たちにも影響を受ける戦争だとやっと気づき始めました。

しかしながらそれは過小評価であって、この戦争は全世界に向けられた戦争なのです。

聖アハマド師は次のように述べ、講演を終えました。

もっとも重要な事は、世界の人々は、創造主の事を忘れてしまったことに気がつくべきです。そしてその神の存在をはっきり理解する事です。その時こそ真の平和がもたらされるのです。そうでなければ平和は保証されません。私は次に起こる世界戦争の恐ろしい結果について以前に何度も話して来ました。多分そうした戦争の後になって初めて人類は、個人的な野心や利益のみを追求するだけの不公平な政策が破壊的な結果をもたらすことに気がつくことでしょう。私はそのような惨事が起こる前に、人類が正気を取り戻すことを願い、祈ります。