聖地エルサレム問題 :3つ宗教すべてにとって聖なる地であるため、平和かつ愛を持って共存するべきです。

今エルサレムをイスラエルの首都とするまたアメリカが自国の大使館をエルサレムに移動すという発表をし、ムスリム諸国ではそのため不穏な空気がただよっています。これに対し反発運動が起き、イスラエルやアメリカの国旗を燃やしたり、反発する声が高まっています。
世間からは何故これほどの反発が起きなければならないのかと疑問が生まれています。歴史をさかのぼると、ユダヤ教徒にとってエルサレムは聖なる地であることがうかがえます。嘆きの壁もこの市にあります。イエス・キリストの生まれた場所であるため、キリスト教徒にとっても大切な場所であります。ではムスリムにとっては何の意味をもつのでしょうか?エルサレムはムスリムが初めに祈りのために向いていた方角であります。ムスリムは何年もこちらの方角へ向いて祈りを捧げました。
3つ宗教すべてにとって聖なる地であるため、平和かつ愛を持って共存するべきです。この地の平和を守る努力をしていくべきです。中東で繰り広げられている争いを和らげる種となるべきです。
私達はエルサレムのことが頭から離れず、黙っていることができません。私達はここ数日の状況を深く懸念しています
私達が心から訴えたいのは、誰もが聖地エルサレムの現状維持を尊重し、国連決議を妥当なものとして順守することです。
聖地エルサレムや中東、また全世界の利益のためにエルサレムのアイデンティティーが保たれ、強化されるよう私はアッラーに祈ります。また、知恵と分別が優先されて、この新たな緊張が世界情勢を悪化させないよう祈ります。世界は多くの残酷な争いにより、既に騒然としているからです。
しかし、アメリカの宣言により中東が今は揺らいでいます。第三次世界大戦が自分の顔をちらつかせています。権力者・政治家は平和を築くという目的を忘れ、憎しみと敵意をあらわにしていますこの影響でパレスチナまた東中東は厳しい困難に直面しています。預言者の聖地である場所は平和の象徴であるべきです。しかし、絶望しているパレスチナのムスリムは自らの地から追い出される状況になっています。争いの中心で人々は毎日恐怖を見ながら人生を送っています。我々はこの聖なる地の人々と寄り添い、アッラーがこの地に平和を築く力をくださるよう祈ります。アッラーが政治家また権力を持つ人々に正しい判断をする力をくださいますよう。パレスチナに住むムスリムが戦争の渦に飲み込まれないよう、平和で温暖な人生を歩めるよう祈ります。
日本アハマディア・ムスリム協会本部長
ナディーム アニース アハマド